運命を変えた必然の勝利
- 1月25日
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1月25日、塩浜体育館にて、第33回柏井剣志会剣道大会が行われました。試合は高学年と低学年の混合チームの団体戦です。大野剣からは精鋭5人が出場しました。残念ながら大野剣チームは予選リーグで、くやしい予選敗退を喫しました。
ところが、大野が負けても生き残った、大野の剣士がいました。2年生のA一くんです。彼は今回、大野剣と親交の深い東部さんに欠員が出たため、東部チームの次鋒を務めました。そして東部チームとして、決勝トーナメント2回戦まで進出しました。しかも、彼は、その進出に少なからず貢献していたのです!
予選リーグは3チーム対抗。1試合目で、緊張があったのか、A一くんはぎこちない動きのまま2本負けの完敗を喫しました。その記憶が残っていたのか、2試合目の彼はさらに緊張でガッチガチ。礼からの蹲踞でバランスを崩し、左手を床についてしまうほどでした。しかもお相手は、明らかに格上。「始め!」の声がかかっても、相手に先をとられるという劣勢が続きました。相手の勢いのある面打ちが、彼にプレッシャーをかけてきます。
でも、彼は後ろへ下がりませんでした。とにかく前に出て面を打ち続けました。すると、少しずつ状況が変化していきました。緊張で硬かった彼の動きが、少しずつなめらかになっていったのです。面を打つたび、稽古通りの打ちが戻ってきました。打った後で抜けるようになりました。面に徹しているかと思いきや、突然のひらめきで面抜き胴を仕掛けてみたり。彼の変貌で、猛攻をしかけていたお相手の勢いが、少しずつそがれていきます。
攻め手を失ったお相手が、前に出るフェイントをしかけた直後でした。A一くんは思い切って面に飛びました。しかもその面は、おそらく本人のとっさの判断だったのだと思いますが、剣先をわざと相手の中心から竹刀一本分ほど右にずらした打ちになっていました。かわしたつもりのお相手の竹刀の右側から、A一くんの切っ先がお相手の面をとらえます(画像参照、手前がA一くん。切っ先がお相手の面をとらえています)。しっかり打ち抜けて残心。会心の一本! さらにその直後、やや消沈したお相手から、思い切った飛び込み面で日本目も奪ました。二本勝ち! ほんとうにすばらしい勝利でした。
この勝利は、東部さんに予選リーグ一位通過をもたらしました。波に乗った東部さんは、決勝トーナメント1回戦をも勝ち抜きました。A一くんの勝利は、チームの運命を変える一勝だったのです。
この一勝、A一くんの今後の剣道人生をも変える出来事のような気がしてなりません。過去にも、勝利一つで、そこからぐんぐん強くなった子が大野剣にたくさんいます。A一くんも、自らの竹刀で自らの運命を切り開いたように感じられます。
それはともかく、今回のこの勝利は、ただの偶然だったのでしょうか。否、です。彼は面組に上がってから、土日だけでなく水曜日の稽古にも参加するようになりました。さらに東部の一員として出場が決まってからは、東部の稽古にも参加するようになりました。苦しい稽古にも、食らいついていきました。ひたむきに稽古をがんばっていました。
それらの努力によって、彼は短期間で変わっていきました。出なかった声が出るようになり、打ちが速くなり、足さばきがスピードアップしました。それがあっての、今日だったのです。だからあの「運命の二本勝ち」は、偶然などではありません。彼の努力の積み重ねによって到達した、必然としての勝利でした。
A一くん、素晴らしい勝利おめでとう! さらに上を目指してがんばろう! そして大野剣の子ども達、A一くんに続こう! そして、運命を変えよう!



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