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  • 2022年12月3日
  • 読了時間: 2分

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 吉報です! 婦人部の精神的支柱として長く大野剣を支えてこられた山本有子先生が四段に合格されました。

 苦節云年!というわけで今回は山本先生の喜びの声を、とって出しでお届けします!


――おめでとうございます!


山本「ありがとうございます」


――ついにやりましたね!


山本「それがねえ、実はあんまり、今回の実技に納得がいっていないんですよ。一人目の方は小柄な男性で、面が入ったかなと思うくらいで、圧倒できたわけじゃなかった。二人目の方はかなり高齢の女性でした。打てば入る、と思いきやなかなかで……だから、合格の発表があるまでは、今回もダメだったかなって思っていたぐらいだったんです」 


――合格の決め手となったのは、なんだったのでしょうか。


山本「これまで、たくさんの方にご指導いただいて。今回こそは、という思いは強かったというのはあるかもしれません。出げいこにもあちこち通っていましたし」


――最後に、後につづく大野剣の仲間に一言お願いします。


山本「うーん……あんまり偉そうなことは申し上げられないのですけれど……今回の合格で私に語れることがあるとすれば、ここまで剣道を、こつこつ続けられたということなのかもしれません。途中、家族の介護もありましたし、他にもいろいろありました。そんな中でも剣道を続けてこられたこと。あるいは、周りの協力もあって続けさせてもらっていたこと。それが、今回の結果につながったと思います」

 

 審査の実技は、年齢が若い順にグループ分けされて行われます。今回の山本先生のグループは最終組。つまり最高年齢のグループでした。そこを考えるとき「ここまで剣道を続けてこられたこと」という山本先生の言葉は、若手のそれとは違った重みをもちます。

「今年は3人目の孫が生まれて、またリフォームも完成して、とてもよい年になりました」と山本先生。先生の合格は、大野剣にとっても、先日の萩野先生の六段合格につづいて、大きな吉報でした。山本先生、ありがとうございます、そしてあらためましておめでとうございます! 大野剣の皆さん、わたしたちも続きましょう!

 
  • 2022年11月20日
  • 読了時間: 3分

更新日:2022年11月21日

 

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 11月18日(金)八王子で行われた審査会にて、われらが萩野昭斎先生が六段に合格されました! おめでとうございます! パチパチパチ!

 特筆すべきは先生の年齢です。御年78歳! この年齢での六段合格は、まぎれもない快挙です。

 先生は一体どのように六段に合格されたのでしょう。

 実は萩野先生、5年位前に六段審査を受けたことがおありです。残念ながら、その時は合格ならず。コロナもあって、一度は六段をあきらめました。でも、「動けるうちに、もう一度」。これが最後と一念発起して、再び六段審査に挑戦されることを決意されました。そして再び自らを鍛え、修練を重ねられました。特に基本を重視し、剣道の基礎とも言うべき構え方から点検していったそうです。

 審査当日、A、B、C、Dの四人一組で行われる実技審査、萩野先生はDで、自分の実技の前にA、B、Cの審査の様子を見ることができました。

 一人目の相手Cは、萩野先生よりやや身長が高く、積極的に打ってくる、勢いのあるタイプの剣士でした。萩野先生の脳裏には高中先生の教えがよぎったと言います。

 審査の3日前、萩野先生は高中先生からこう教わっていました。「審査は1分。その1分を三分割して見せ方を考えるのです。年齢もあることだから無理に打っていく必要はない。相手が無理に打ってきたら、さばけばよい。打つのはまっすぐ、面だけでいい」 

 お相手Cは読み通り、攻めもそこそこにどんどん打ってきました。それを落ち着いて二度さばき、相手がどうしようと迷って居ついたところに、萩野先生は捨てきった飛び込みメンを放ちます。このメンは、5日前の大野剣の稽古で菅井先生から認められた面でした。

 5日前、萩野先生の地稽古を見た菅井先生は、稽古後にこうおっしゃったそうです。

「うん、そのメンが出れば審査は受かるよ」 

 萩野先生の竹刀は、見事にCの面を捕らえます。その後も、無駄打ちをするCをさばきつつ、もう2つ完璧なメンを決めて、お1人目を終了しました。

 二人目の相手Aは女性でした。審査では、女性に不用意に打って出て胴を抜かれる場面が多々あります。しかし萩野先生は落ち着いていました。向かい合ったとき、お相手が精神的に委縮し、動きが硬くなっていることを見抜きました。「おそらく、その直前でCを相手に完璧なメンを3本も決めたことでプレッシャーを感じているのではないかだったら攻めて、自分から行くしかない」。萩野先生はAに対しても、思い切った飛び込みメンを決めます。残心もしっかりと行ったところで「それまで」の声を聴きました。

 実技合格、形の審査も、ふだん大野剣でがんばってきた分、自信を持って臨めました。島田先生から教わったこと、その他の先生や剣友たちに学んだことを活かしての、見事な見事な合格でした。合格2日後、大野剣友会の稽古場で、萩野先生はおっしゃいました。

「六段に合格して見て学んだことは、基本の大切さです。これからも基本を突き詰めていこうと思います。みなさんも、基本を大切になさってください」

 萩野先生、あらためましておめでとうございます! 78歳になられてもなお剣道を追求し、成長し続けられる先生を尊敬申し上げます! 

また、堀畑雅哉先生が錬士に昇格されました。こちらもお見事です! おめでとうございます! 我々も後に続けるようがんばりましょう!

 
  • 2022年10月17日
  • 読了時間: 3分

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 10月16日、国府台体育館で市民大会一般の部が開催され、大野剣の剣士が奮闘しました。団体戦では残念ながら1回戦で敗退してしまいましたが、個人戦では50歳代の部で吉田選手が3位、さらに60歳代の部ではわれらが高中先生が3位と、入賞しました。

 特に高中先生の入賞。これはものすごい快挙です! というのも60歳以上の部というのは文字通り60歳から上の選手が出場するわけですが、高中先生のご年齢は72歳。この部門に出場した選手の中で、最高齢だったのです。未確認ではありますが、長い市民大会の歴史の中でも、72歳での入賞は、おそらく最年長記録なのではないでしょうか。

 高中先生の対戦相手は、高齢とは言えまだ60歳になって間もなくの、生き生きと動ける選手たちばかりでした。特に初戦のお相手は今回の優勝候補のお一人で、前回の準優勝者。先生よりも10歳若く、スピードとパワーがあり、かつ高中先生と同じ七段の剣士。つまり、とても強いお相手でした。しかし高中先生は動じません。

 どっしりと構えて、お相手剣士を気攻めで追みます。攻められたお相手も負けじと攻め返しますが、高中先生の気攻めが利いているのか、やや急いだ打突になりました。その打突をさばいてさばいて打ち返し続けます。そして試合開始後2分、その時がやってきます。

 高中先生がぐっと前に攻め込みます。これを機会と観たお相手は勢いよくメンに跳んできました。そのメンが高中先生の面を捕らえるか、と思われた次の瞬間! 高中先生はサッと竹刀を翻し、すばやく胴に返したのです!(画像は、この見事な胴打ちを捕らえた瞬間のものです)。パーンと乾いた音が響きました。お相手先生がなおも打ちかかろうとするのを高中先生の剣先が制して、完全な残心。旗三本。まさに完璧な一本でした。

 この一本で初戦を突破し、続く2回戦も突破して3位入賞。見事な見事な表彰台でありました。おめでとうございます! パチパチパチパチ!

 それにしても、勢いのある強いお相手に対して高中先生は、なぜほんろうされることもなく、どっしりと構えていられたのか。試合後に尋ねると高中先生はお答えになりました。

「いやあ、膝が痛くてね。動けなかっただけだよ」

 これはもちろんご謙遜です。高中先生は常々こうおっしゃっています。

「剣士には位というものがある。高段者になれば、位の勝負になるのだ」

 痛い膝を抱えた高中先生は、まさに位の勝負で今大会にのぞみました。その結果として3位入賞を果たされたのです。勝利に向かってあきらめない心、剣士の品格、肚をすえるということ。この勝利は、私たちに多くの学びを与えてくれました。

 秋の大会も今大会で一区切り。でも年明けには大人のオープン大会、子どもたちにもライオンズ杯が待っています。みなさん精進して、高中先生に続きましょう!

 
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